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病室か刑務所か?~【入院日誌】 - 2014.03.27 Thu

 ちょうど一年くらい前だったか、故やしきたかじんの某番組にゲストとして
堀江貴文が招かれて、病室がいいか?、刑務所がいいか?をテーマに番組が組まれていた。
言うまでもないが、やしきたかじんは食道癌の闘病生活で病院生活を余儀なくされ、
堀江貴文は証券取引法違反で実刑となり刑務所生活を余儀なくされた。
 この二人が、病院と刑務所のどっちがいいか?というトークはリアリティがあって面白かったが、
どちらの経験もない私にとってどっちがいいか?という問いに答えは出なかった。

 正直なところ、入院初日は「こんな状況ならきっと刑務所の方がマシだろうな・・」
そんなことを思った。刑務所がどんなところかもわからないが、病室はもっと苦しい場所だと思った。
社会的、世間的な制裁は別として、状況や状態だけを考えた場合、入院は結構つらいものです。
初日は、活動範囲がベッド脇のポータブルトイレまでに制限されました。
絶対にコレで用を足すなんて無理!と思ったこともあり、結局一度も使うことはありませんでした。
ポータブルトイレも使わないということは、わずか畳一枚程度のベッドの上でのみ生活することになります。
うつ伏せになりたくても、点滴と尿道カテーテルがあるためにできません。
よって体勢としては仰向けもしくは左右のどちらか横向きの3種類しかない。
一日じゅう寝ているだけだから楽だろう、と思われるがこれが実につらいことだと初めて知った。
半日も寝ていると、背中や肩が痛くなる。俗に言う床ずれ?
それに膵炎の症状なのかもしれないが、腰と背中が鉛を背負っているように重たくて痛い!
初日は絶食だけでなく絶飲だったため、喉の渇きに耐えるのも辛かった。
それより何よりQOLを悪化するものは尿道カテーテルである。
少し動くと管が引っ張られて痛いし、これを装着している違和感(痛いし常にトイレに行きたい状況)は、
絶食による空腹の辛さなんて比べものにならない。
動けなくて暇を持て余すからといってテレビなども見る気になれない。
ただじっとして目をつむって時間が過ぎるのを待つ・・・
この時間が長いことといったらない。

 家内が付き添ってくれたので心強かったが、自分としても苦しい状況のなか、ただ黙って目をつむり
じっとしているのが一番楽なために、逆に家内対して申し訳ないというか、退屈だろうなと気をつかう。
普段服用している胃薬、花粉症、蓄膿症、前立腺肥大、睡眠薬などすべて病院に預けることになり、
一旦すべて中止となった。かといって、膵炎の治療のための薬はなく、とにかく水分補給と栄養補給と
思われる点滴をし続ける。その量は初日は500mlを6パック、つまり3Lもの量。
辛いと予測されたのは睡眠薬を服用できないこと。
慣れない病院のベッド、腰と背中の痛み、腹痛、これらも手伝って予想通り殆ど眠れなかった。

 二日目も殆ど同じような状況だった。尿道カテーテルは翌日には慣れるかな?と思っていたが、
違和感は変わらず、とにかく外してほしいと先生に懇願したが2日目もこの太い(直径6mmらしい)
ゴムホースに繋がれたままだった。
二日目に改善されたことは、夜睡眠薬を処方してくれたことだった。
やはり寝なくては体力を消耗するだけとの判断なのでしょう。
 それでも、この二日間のことを考えると、絶対刑務所の方が楽だろうな・・と思った。
活動できること、食事ができること、この二つのことは人間が生きていく上で最低限必要な行為じゃ
ないか?と思われるが、それができない苦しさ辛さは体験してみてはじめてわかった気がする。

 二日目は空腹の辛さもあったが、三日目ともなると空腹は忘れてしまうとでもいうかあまり
気にならなくなってしまう。ただ、空腹感はなくても強い食欲は湧いてくる。
三日目の朝の診察で、そろそろ負担のかからない食事から初めていきましょうか、との説明が
あったので、お昼時間になると廊下をガタガタと音を立てて移動する食事用のワゴンの音に
心がワクワクときめいた。しかし・・・私の食事は運ばれてこなかった。
食欲が湧いてくるというのは元気になってきたという証。
そして、この日は劇的な改善があった。それは尿道カテーテルの取り外しだ。
同時に活動範囲も拡大され、トイレやシャワーへも一人で行けるようになった。
3日ぶりのシャワーはとても気持ち良かった。
そして、夜は丸3日目となる夕食!味もなく、お粥のようなご飯は食感も悪いが、美味しかった!
生きている実感がした。
そして、この三日目の夜はじめて違うことを思った。
今の状況ならば、刑務所よりもマシだな・・と。

 当然、4日目以降はあらゆることが自由になり、とにかく「暇」という感覚が生まれた。
苦しく辛い時は暇と感じる余裕もないが、元気になり自由になると暇を持て余した。
テレビを見たり、新聞を読んだり、読書も少しした。
一日の行動計画を立てたりすると、それなりに時間は潰せるし楽しめた。
ある意味、心地良ささえ感じた。誰もが気遣ってくれて、誰からも守られている気がした。
昔からなんでも自分のことは自分でやる主義だったため、人に依存したり人から援助されたりする
経験があまりなかったが、そうしたことはある意味心地良いことなのだと知った。
そうなってくると、病室か刑務所か?などという疑問は無意味である。

 毎日、家内は付き添いで来て身の周りの面倒をみてくれ、娘も毎日のように来てくれた。
重病人じゃないんだから来なくていいよ、といつも言ってたのは本心だった。
家族といえども、自分のことで面倒をかけるのは心苦しい。
だから、基本的にごく身近な人にしか入院の事実を知らせなかった。
殆どの従業員、取引先、知人は入院の事実を知らない。
心配をかけたくないし、見舞いに来られるのは申し訳ないし何か照れくさい、だから知らせない。
6日間というのは、知らせなくて済むギリギリの時間だった。
 
 物心ついたころから、身内に病人がいて病院通いは慣れていた。
それだけに嫌いな場所の一つが病院だった。
だからちょっと調子が悪いくらいだと決して病院へは行かない性分。
病院の空気、雰囲気、臭い、機器の音、白衣、・・・どれもが私を緊張させ不安が蘇った。
しかし、今回の経験で少しだけ見方が変わった気がする。
誰もが必死に生きようとする場所、必死に助けようとする場所、守り守られる場所。
ある意味素晴らしい場所じゃないか・・そんなことを思った。
どんな場所とも比べようのない、温かい場所じゃないのか?そんなことを思った。
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● COMMENT ●

辛かったですね・・・

病院か刑務所かを問われても分かりませんね。
病院の辛さ(と言っても入院1日)はよく分からないし、刑務所には入った事がありません(汗)

入院されて2日間は地獄の様な日々だったんですね。
尿道カテーテルは使用した事はないんですが、想像しただけで寒気がします・・・
床ずれはホントに痛いみたいですね。
日記を拝見しただけで『健康って大切だなっ』て思いますよ。

健康が一番

尿道カテーテルを装着(?)するときの痛さは、今までの人生の中で痛さレベルで
間違いなくベスト3に入ります。二度とやりたくないです。
その時の詳細を書こうかどうか迷っていたのですが、記録として残すために後日アップします。
お楽しみに(?笑


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Author:tsutsui-s
広島県在住。
複数の会社と店舗施設を経営。自分に出来ないことはない、という自信過剰ぎみの精神力を糧に、新しいものに挑戦し続ける中年です。

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