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幸せの定義 - 2011.06.07 Tue

ツィッター上で何度か「幸せのモノサシ」をテーマに思うところを書いた。
1週間ほど前、NHKのクローズアップ日本での番組のテーマで、色々な人の色々な立場での、
幸せのモノサシについて番組は構成されていた。
裕福な国ほど、言い換えればGDPが高い国ほど幸福に満ち足りているはずであるが、
現在はそれが逆転しつつあるという。自己実現に幸福を感じ、夢を追い続けることが、
個人の幸福感を満たし、国の発展を促すアメリカ的な考え方は、古い思想になりつつある。

それについては、20年ほど前だったろうか?ネパールに2週間の旅に出たとき感じた。
貧しい国では物乞いする子供や老人が多く居る。ネパールでもそれは同じだった。
観光地へ着く度に、子供たちが我々にまとわりつき「ワンルピー、ワンルピー」と1ルピー
をねだる。1ルピーは日本円にして僅か2円ほどだ。10人の子供たちに1ルピーを配った
ところで20円ほどの出費で、その煩わしさから開放される。
しかし、案内ガイドの要望もあり、私たちはできるだけそれに応じない姿勢をとった。
観光客が増えたことで経済的に豊かになったはずが、物乞いする子供が逆に増えたと聞く。
この国の大人たちの月収は1000ルピーほどだ、日当は50ルピーほど。
物乞いする子供たちは、下手をすれば一生懸命働く大人たちよりも稼ぐこともある。
観光客の増加は、物乞いする子供を増加させ物価を上げている現実がある。
そうした現実を知らない、心優しいと同時に心無い観光客の中には、ワンルピーではなく
100ルピーや1000ルピー、中には100ドル札を渡す人もいるという。
そんなことが日常的に行われれば、この国の経済構造は破壊されてしまうのだ。

ある寺院の観光を終えたあと、4~5歳の少女が「ワンルピー」と私にまとわりついてきた。
汚れた服を着て、汚れた顔をしているがキラキラとした目で、じっと私の眼を見つめた。
私はポケットから1ルピー札(つまり2円札だ)を一枚取り出し彼女にわたした。
満面の笑みで、彼女は手を合わせて私にお礼をした。私は軽く手をあげ、その場を離れた。
バスの出発まで少し時間があり、土産物を見て回り時間をつぶしてバスに乗り込んだ。
バスが動き出したとき、窓の外でこちらに向かって手を振りながら走っている少女が見えた。
さきほど、1ルピーをあげた少女だった。何を言っているのかわからないが、多分「ありがとう」
といった意味だろう。キラキラした目に満面の笑みで私に手を振る少女。
あの瞳の輝きがいつまでも忘れられなかった。

私は帰路の車中で暫く考えた。
彼女のあの喜びようは、1ルピーそのものからだろうか?、或いは無視され続けるなかで答えて
くれる観光客に出会えたからだろうか?彼女は本当に貧しいのだろうか?不幸なのだろうか?
あのキラキラした目から、どうしても「不幸」という2文字は当てはまらなかった。
考えてみれば、鼻唄を歌いながらリクシー(人力車)を運転する人、最初は高い値段をふっかける
土産物屋のおやじ、無愛想だが両手いっぱいに料理を運ぶウェイトレス、この国の人たちは
誰もがキラキラした目をしている。それに比べて我々はどうだろう?
食べることにも着ることにも寝ることにも、何不自由なく生活しているというのに、いつも
どんよりした目で、或いは疲れた目で、或いは妬みや恨みに満ちた目で、人を見ている。
この国の100倍以上の賃金を得ているとしても、私たちはこの国の人よりも間違いなく貧しい。
間違いなく、この国の人たちの方が幸せなのだろう。そう痛感した。

最大の間違いは、幸福感の基準を私たちは比較によって判断してきたことだ。
裕福な国は貧しい国よりも幸福である、という一方的な価値観が間違っているのだ。
だから私たちは永遠に幸福感に満たされることなく、不平不満を持ち続ける。
自転車に乗っているA子さんが、お隣のB子さんが軽自動車を買ったのを知って、自分の生活に
不満を抱き、B子さんはそのお隣のC子さんが外車を買って、自分の生活に不満を持つ。
しかし、C子さんは子供が大学を諦めたことが不満で、A子さんの子供が一流大学に行っている
ことが羨ましいかもしれない。
私たちは、比較によって不幸を作り出し続けているだけなのだ。

幸福感というのが何かを得られること、或いは満たされることによって得られるものではないと
するなら、そもそも「モノサシ」の存在そのものが、不幸の根源なのではないか?とさえ思う。
モノサシを捨て、自分らしく生きること、それを理解し合える人と同じ価値観で生きること。
それが、幸せの定義ではないか?そんなふうに思う。
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広島県在住。
複数の会社と店舗施設を経営。自分に出来ないことはない、という自信過剰ぎみの精神力を糧に、新しいものに挑戦し続ける中年です。

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