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生と死を考える - 2012.11.06 Tue

以下内容は、社内報に掲載したものですが、私自身の記録として残すためにここにも記すことにしました。 


 先日、iPS細胞の研究で山中伸弥教授が医学生理学部門でノーベル賞を受賞しました。
人による臨床試験も今後積極的に実施され、数年後には実用されるものと思われます。
iPS細胞は人体のあらゆる組織や細胞を作り出すことができる万能細胞で、今まで治療が出来なかった病気
を飛躍的に克服できるようになります。極端な言い方をすれば、患部を治療するのではなくて取り替える、
蘇らせることもできる、ということで再生医療と言われます。
 西洋医学が本格的に日本に入って来るまでは「人生50年」と言われていました。目覚ましい医学の進歩、
医療機器の開発、医薬品の開発が進む中で、今や人生は80年が当たり前の時代だが、この再生医療が本格化
すれば「人生百年」と言われる時代になることは間違いないでしょう。
 私の姉は28歳、父は52歳、母は82歳で共に平均年齢に達することなくこの世を去りました。
いずれも病気によるものですが、それは運命であり仕方のないことと思っています。
 早く亡くなった人のことを「可哀そう」という人が殆どです。しかし、あの世に行った人は感情すらないため
に感情を代弁するのはおかしなことです。「可哀そう」というのは残された人の感情に他なりません。

 私が子供の頃には、過去に癌を患ったことがあるという人は殆ど居なかった。何故か?というと、癌を患った
人はみな亡くなってしまったからです。だから、癌=死という考え方が一般的でした。しかし、今は予防医療の
浸透と先進医療によって多くの人が癌を克服しています。だから、癌を患ったことがある人も沢山現存するのが
現代です。癌に限らず、色々な大病を患った経験者というのも沢山います。
 そこで、ふと疑問がよぎる。動物学的にみて人間の寿命というのは40~50年程度であろうと思われます。
医学というものがない時代であれば、その間に一度か二度ほどの病気や感染症や怪我などで多くは命を落とした
のであろうと思われます。つまり、現代人は昔の人と比べ、より多くの病気と闘わなくてはならない、という疑
問です。
 人生の中で苦しいことは沢山あるが最たるものは何だろう?それはやはり病ではないだろうか?昔の人は、
一度でもその苦しみを受けると、多くの人は治癒できずこの世を去る結果になったのでしょう。
しかし、現代に生きる私たちは、大抵の病気は治療されることから、その苦しみと闘い克服する経験を、死ぬま
でに何度もすることになります。更に、息絶え絶えの状態になろうとも、延命治療の技術によってそう簡単に
は死ぬことはない。苦しみの時間も当然引き延ばされるということになります。
  
 数年前、10年以上飼っていた猫(ジジ)が死んだ。猫としては長寿なほうなので悔いはないが、死に行くとき
のことを思い出すと、少し悔いが残ることがある。
 ある朝、廊下にジジが横たわり小さく痙攣を起こしていた。その当時、調子も悪そうであったことから、私も
家内もその姿を見て、もう駄目かも・・と悟った。猫は死期が近づくと飼主の前から姿を消すと言われます。
その理由は、冷たい場所に行くことで、苦痛を和らげることができて、苦しまずに死を迎えられるからだとも言
われます。締め切った家の中では、外には出られず、廊下の板の上が一番冷たい場所だったのかも知れない。
だから、私たちに直ぐ発見された。そして、当然のごとく私は動物病院へ連れていきました。先生も駄目かもし
れない・・そう言いつつも、最善の手を尽くすとのことで、入院をさせてもらい、点滴をすることになった。
その後、3日間ほどは持ちこたえたが、結局助からなかった。
 仕事の合間や仕事帰りに病院に会いに行った。ジジはおぼろげな目で私を見つめていた。「助けてくれてあり
がとう」と言っているのだろうか?いや、決してそうではないと思った。人間以外の生き物には「表情」がない
と言われるが、十年以上飼っていれば、その目つきから喜んでいるのか怒っているのか、猫であっても分かるも
のです。その時の目は、あきらかに怒っているように思えました。「なんで苦しい思いをさせるのだ」と。
 あの時、病院へ連れて行ったのは正しかったろうか?あのまま家で看取ってやれば、数時間後には息を引き取
ったことだろうと思う。病院へ連れていったがために3日間も苦しむ結果となってしまった。そのことが、今で
も悔やまれることがあります。
 これが人間であれば、最先端医療でもって更に延命されたでしょう。更には治療によって回復したかもしれま
せん。

 再生医療は正に夢の治療方法と私も思います。今まで助けられなかった命が助かる。そう簡単に人は死ななく
なります。癌や難病を患おうとも、重篤な内臓疾患に陥ろうとも、故障したテレビやパソコンを修理する際に、
故障部分を修理するのではなくて、その部分のユニットを取り替えるように、再生医療によってまた元の状態に
戻ることができるのかもしれません。何度も言うように だから私たち現代人は人生の中で何度も大病を経験す
ることになり、その度に苦しい試練を乗り越えることになるのです。

 今生が修行の場とするならば、環境破壊、資源破壊、生き物の生態系破壊を繰り返し行ってきた人間に対して
神様が、更に長い時間を与え、試練を与えているように思えてなりません。
 長寿を貫くことは、人としての大きな目標であることは間違いありません。そこで忘れてはならないのは、
「生は約束されていないが、死は約束されたもの」であるということ。
これは、それ以上でもなく、それ以下でもない。だからこそ、なぜ生きているのか?生かされているのか?
その理由に向き合い、どう生きるべきか?に誰もが答えを持たなくてはいけないのではないでしょうか。

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Author:tsutsui-s
広島県在住。
複数の会社と店舗施設を経営。自分に出来ないことはない、という自信過剰ぎみの精神力を糧に、新しいものに挑戦し続ける中年です。

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