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2012-07

余生を考える時 - 2012.07.29 Sun

 先日、厚生労働省が2011年度の平均寿命を発表した。
男性79.44歳、女性85.90歳ということで2年連続で下がったらしい。
東日本大震災による若年層の犠牲者の影響が大きいらしい。
女性は1985年以降ずっと世界一の長寿を誇っていたが、2011年度は香港にその座を奪われたらしい。

 男性79.44歳ということで考えると、私は既に人生の2/3以上を消化したことになる。
ここ最近月日が経過するのがやけに早く感じる。
兎に角1週間というのが、数日に思えてならない。
つい先日日曜日だったはずなのに、また日曜日になった気がする。
あと1/3の人生というのは、思っている以上に早いかもしれない、そんな気がしてならない。
元気に動ける年代を考えると、更にそれは短いものだろうと思う。

 そんなことを思うからか、この年になっていろいろと挑戦してみよう、
という気持ちも強くなった気がする。
バイクに乗り始めたこともその一端であり、フィットネスクラブに入会したのもその一端である。
8月にはあるセミナー参加の申し込みもした。若い頃には何度かセミナーにも参加したことが
あったが、ここ十数年はそうしたものに参加しなかった。
自分に自信やおごりもあったのだろうと思う。もう、そのレベルは超えたという・・・。
しかし、どう生きていくか?という基本的な問いにまだ答えを出していないことに気づいた。
なら、素直に初心に戻って見つめなおしてみよう、そんな気がするのだ。

 余生を考える時、省くことが出来ないのが妻という伴侶の存在だ。
先日、Oさんという古い知人からある会への入会を強く勧められた。如何わしい組織ではなくまっとうな組織
なので入会しても良かったのだが、私は自分の思想や生き方を強要されるのが嫌いなので、
入会をずっと拒んできた。Oさんが先日、私にこう言った。
「この会の教えの中に、奥さんを大切にし奥さんの言うことを聞きなさい、というのがある、
筒井さんは奥さんを大切にしようる?」と言うのである。
なるほど、奥さんを大切にするというと、奥さんの同意も得やすいだろうな・・・と皮肉な
思いが一瞬頭をよぎった。そして、私は答えた。
「そんなこと当たり前じゃない、そんなこと教えられなくても分かっているし、実践している」と。
強気で、そして意外な答えにOさんは驚いていた。
心底そう思っていたから、そう答えたのか?と自問すると少し自信がない。
私は家内を大切にしてきただろうか?言うことをなんでも聞いてきただろうか?
仕事優先で家内や子供と一緒に過ごす時間は少なかったかもしれない。
なんでも物事は自分で決め、意見はあまり聞かなかったかもしれない。
大切にする、ということがどういうことなのか?改めて考えさせられた。

 いろいろと今まで多くの事業をしてきたが、後継者ということを考えることはあまりなかった。
それは自分がまだまだ第一線で頑張れるという自負があったからだろう。
しかし、今年家内が病に伏したとき、私も家内もいつまでも元気ではないということを実感した。
これからは少しずつ、それぞれ適任者に引き継いでいくことも考えなくてはならない。
自分自身が身軽になり、仕事以外の時間を作れるようにしなくてはならない。
そして、家内との時間も多く作らなくてはならない。
年寄りじみた考え方かもしれないが、時間は絶え間なく続いていて、待ってはくれない。
今のうちにできること、今しなくてはならないこと、これからしていくこと、それらを明確に
する時が来ているような気がする。
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【苦闘の1カ月】 (10) シャンプー - 2012.07.12 Thu

こうして回想しつつブログを書いていて、あることに気がついた。
この1週間の記録に、登場人物が殆んどいないということ、殆んどが私自身の感想や行動についての
記録であるということ。
家内は1週間、殆んど動くことも話すこともできず寝ているだけだった。
だから、私自身の行動記録がストーリーの根幹になってしまう。
そして、登場人物が居ない理由は、私が全ての人を面会謝絶と決めて誰も病院へ来させなかったためだ。
家内の両親でさえ、心配をして一日も早く娘に会いたいと懇願するのを私は固く断った。
残酷とも思えたが、それが家内にとって一番良いことだと思ったからだ。
どんな仲の良い親友だろうと、身内だろうと、苦しい時には誰にも会いたくない、そう思うからだ。
だから、全ての人に説明をして面会を断った。(それでも約束を破った人はいたが・・・)

【3月1日】
少しだけ食事ができるようになったことから、毎朝病院の売店で出来立てのパンを買うことが日課になった。
7:20病室に到着。少し元気そうだ。
パンを1/4食べて、桃缶1/2と伊予柑を1/3食べた。
私は昔から食事をしている姿、というのが好きだった。
家内や子供、そして今は孫も含めて、一緒に食事をするということではなくて、食事をしている姿そのものが
とても好きだ。「生きている」と感じさせるその行為が、なんとも心安らぐ。
次に好きなのは「寝ている姿」だ。やはり生きている証のようで心安らぐ。
裏を返せば、食べている、寝ている、というのはつまり黙っている、喋っていないということで、
どちらかというと寡黙で無口な私の個人的な好みなのかもしれない。

今日でまる一週間、家内はずっとベッドの中に居る。
身体はタオルで拭いてやり、シャンプーはできないのでムース状のドライシャンプーで洗っていた。
しかし、さすがにドライシャンプーでは頭はすっきりしない。
そこで今日は入院後初となるシャンプーをすることとなった。
そしてシャンプーができる理由がもう一つある。
あの免疫グロブリン点滴1クールが昨日で終了したのだ。
煩わしい点滴がなくなり身体が自由になったのだ。

少し年配の優しい看護師さんが車いすを持ってきた。
家内を車いすに乗せて病室を出ようとしたので私も後をついていこうとしたら看護師さんが、
「ご主人はいいですよ、病室で待っててください。それともついて行きたい?」とにっこり笑って言った。
「いえ、わかりました、お願いします」と私は答えた。
そのあと看護師さんは何やら家内の耳元で喋っていたようだ。
最近は家内も少し話すことができることから、私が居ない時にはもっぱら私の話題で盛り上がるらしい。
早朝から夜遅くまで、毎日こうして来ているとさすがに目立つらしく、看護師さんの中では
いろいろな憶測を含めて話題にことかかないようだ。
仕事を休めることから、サラリーマンじゃなくて無職か?社長か?・・・みたいな(笑

シャンプーが済んで病室に戻ってきた。
どうやらすっきりしたらしくて、「にぎり寿司が食べたい」と、お昼の食事の要望を言ってきた。
幸い、この病院は町の中心部に位置することから、何でも手に入る。
私はにぎり寿司を買うためデパ地下へと向かった。
食事をすること、シャンプーをすること、日常的で当たり前のことがこんなに嬉しいと思えるのは、
共に苦しんで頑張ってきたからだろう。
まだまだ気は抜けないけれども、朝日が差し込んできた部屋のように、ぱっと心も明るくなってきた。

*** To Be Continued                       

ある統計から - 2012.07.12 Thu

数日前の新聞記事で気になったものがあった。

1998年以降、14年連続で日本における自殺者数は毎年3万人を超えている。
それが、今年は半年で15000人を割っており15年ぶりに年間3万人を割る可能性が
高くなった、との記事があった。

日本は世界という広い器でみても幸福な国であるはずだが、自殺率が高い国でもある。
ある意味、恵まれているからこそ生きる力が弱いのではないか?とも思う。

それが、何故今年は自殺率が低下したのか?
その理由は紙面上では明確にはしていなかったが、ある程度想像はつく。
昨年の東日本大震災以降、日本国民の個々の意識は大きく変わったのではないか?と思うのです。
一瞬にして愛する人やマイホームを奪い去られ、生きる意味を見失った多くの人達は、
それでも諦めずに必死に生きている。
そんな姿を見て、自殺を踏みとどまった人は多いのではないだろうか?

人は、幸、不幸を他人との比較で判断していると思う。
どんなに貧しくとも、貧しい国と比べれば十分に幸せであるはずなのに、他人と比較して、
自分が不幸だと思う人は多い。
うがった見方をすれば、多くの人が不幸を余儀なくされた昨年、ある意味不幸のハードルが
下がってしまったのかもしれない。

自殺者が3万人を切ったから良い、とかいう問題ではない。
いまだに何万もの人達が自ら命を絶つという現実、そして社会の仕組み。
中学生もがその仕組みの中で、命を絶っているということ。
そのことに真剣に向き合わなくてはならない。
「絆」や助け合いなど綺麗事を言っている一方で、どんどん稀薄になっていく人間関係。
勝ち組・負け組などという分け方をしている限り、誰も幸福などにはなれないような気がする。
生き生きと、生きていける環境や仕組みを作らなくはいけない。


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tsutsui-s

Author:tsutsui-s
広島県在住。
複数の会社と店舗施設を経営。自分に出来ないことはない、という自信過剰ぎみの精神力を糧に、新しいものに挑戦し続ける中年です。

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